こんにちは。finnba管理人クドウです。
先週までイギリスに旅行に行ってまして、ちょっと更新が遅れてしまいました。あっという間の夏休みが終わってしまった…。
ちなみに、イギリス料理はまずいことで有名ですが、実は、フィンランド料理も「イギリス料理の次にまずい」という汚名をきせられているみたいです。
まあ…なんとなく分かるっちゃ分かる…。もちろん美味しいものもありますけどね。
で、今回は、そのフィンランドの食文化の中でも強烈な「サルミアッキ」というお菓子について紹介します!!
目次
世界一まずい飴:サルミアッキとは
食べた瞬間「フィンランド人の味覚は異常だ」と確信しました。
「世界一まずい飴」としても結構有名なフィンランドのお菓子「サルミアッキ」。
フィンランド旅行をすると、結構お土産で買う人も多いらしい。
私は、絶対に誰も喜ばないことを知っているので、お土産にしたことはありませんが。
塩化アンモニウム×リコリスの殺人的なハーモニー
サルミアッキとは、塩化アンモニウムとリコリスという香草からなる黒いお菓子の総称。
塩化アンモニウムをググると、肥料や亜鉛のメッキ、火薬の原料などとして使われているものらしいです。このサルミアッキぐらいでしか食用には使われていません。リコリスは、結構欧米のお菓子に使われることも多い、甘草の一種。
↑上の写真の中の黒いやつが、リコリスのお菓子です。「ハリボーの中のドス黒いアイツ」と言ったらわかる人も居るでしょう。
絶対に最後まで残して、「これ誰が食べるんだよ~」てなるやつ、ハリボーでさえ。
欧米では、海苔はドス黒くて見た目も悪いから、巻物は受け入れられづらいと聞いたことがありますが、これもそこそこ黒くない?と思った。
味は、とにかく美味しくない
「アンモニアの味」とか色々な表現をされていますが、味は、ただただマズイとしか言いようがありません。例えて言うならば、シャンプーをしているときに、誤って口に入っちゃったときの不快感が一番近いと思います。
タイヤのような、なんとも言えない科学的な味と苦み、そして後味。塩化アンモニウムなので、なんとなくしょっぱい感じもします。
トライしてみたい方、嫌いな人にプレゼントしたい方は、以下のフィンランド製品の通販からも買うことができます。
フィンランドのお菓子の通販:suomikauppa(日本語あり)
色々な形のサルミアッキ:飴意外にもいろいろある
サルミアッキと言えば、「世界一まずい飴」と言われていますが、加工されているのはグミっぽいものとか結構色々あります。うちにあった一部だけご紹介します。
①定番のサルミアッキ:ちょっと固いグミみたいな感じ
これは、フィンランドの超大手お菓子会社「Fazer(ファッツェル)」のサルミアッキアソート。ファッツェルはチョコレートとかでイケてるお菓子をたくさん出しています。
おそらくこれが一番オーソドックスなサルミアッキかなーと思います。
中身はこんなん。およそ食べ物とは思えない。見た目は完全にお風呂の栓。
手触りもお風呂の栓。食べてみても、「お風呂の栓ってこんな味だよ」と言われたら納得してしまうような味。
②シュガーコートタイプ:砂糖がかかってマイルド
こちらもファッツェル社製の「Pantteri(パンッテリ)」というサルミアッキ。パッケージからもわかりやすいですが、フィンランド語で「ヒョウ」という意味です。
中身はこんな感じ。表面には砂糖がまぶしてあるので、かなりマイルドになっています。日本のフェットチーネグミに似ている食感。
なかなかクセになる味で、個人的にはこれが一番食べやすいと思います。
③タブレットタイプ
こちらはタブレットタイプのサルミアッキ。Sisuというお菓子で、下に書いてある「HORNA」とはフィンランド語で「地獄」という意味らしい。え、地獄味ってこと?
裏にも可愛いデビル的なキャラクターが。嫌な予感。
食べてみると、ラムネのような食感。味は……これはかなり強烈!!
ピュアなサルミアッキ味が噛めば噛むほど粉になって口に広がります。途中でギブアップ、吐き出してしまった…。たしかに、地獄のような味だ。
④トナカイのウ○コタイプ:ハードキャンディとタブレットの間
いや、そんなタイプはないんですけど、これ以外の表現が出来ないので。
「いくらなんでも、他国のことをそんなに侮辱しちゃダメでしょ!」と思うかもしれませんが、ほんとに商品名も「PORON PASKA」(フィンランド語でトナカイのウ○コ)なんです。
まあ、日本にもシカのウ○コチョコとかある、そんなノリでしょう。…ただし、フィンランドの場合、ひとつ決定的に違うことがある!
それは…
本当にトナカイのウ○コが入っていることだ!!
いや、冗談ですが。でも、一瞬「マジでこれウ○コやん…」となる見た目。大変申し訳ありません。これだけはどうしてもチャレンジ出来ませんでした…。
⑤ウォッカタイプ
ウォッカ大好きフィンランド人、ちゃんとサルミアッキ味のウォッカもあります。
フィンランド人にはかなり親しまれている「Kosken Korva」というフィンランド製ウォッカで、「Salmiakki Kossu(サルミアッキコッス)」という愛称まであります。
真っ黒。味は強烈ですが、ウォッカと混ざるとマイルドになるような気がします。サルミアッキが入ると何故かより甘さを感じられるので、ただのウォッカを飲むならこちらのほうが美味しい(?)です。
ちなみに、私たちは日本で結婚披露宴をしたときにこのお酒で乾杯をしました。「このお酒が美味しかったよ」という言葉は、今のところどのゲストからも頂戴しておりません。
結局どのタイプが美味しいのか
【食べやすさ】
1位 シュガーコート
2位 ウォッカ
3位 普通のサルミアッキ
タブレットタイプは、噛むと粉になって口に広がってしまうので、キャンディータイプよりも後味が強烈に残ります。グミみたいなタイプは飲み込んでしまえば良いので、不快感は少な目です。
【美味しさ】
1位 該当なし
2位 該当なし
3位 該当なし
つまり、マズイっすわ!てことでした。
なぜ、サルミアッキは存在するのか…?
そもそもサルミアッキは薬だったらしい
そもそもサルミアッキの歴史は、薬として用いられたことが始まりらしいです。実際今も薬局には売ってたりするみたいです。
サルミアッキの成分の塩化アンモニウムは、咳を鎮める効果があるといわれているため、咳の薬としてサルミアッキが浸透していったようです。いつから、なぜリコリスと混ぜたのかは未だ謎らしい。
じゃあなぜこれが北欧でこんなにも人気になったのか…?なんの裏付けもない個人的な予想ですが、やっぱり寒さの厳しい地域では、肺炎の脅威も強くて、鎮咳薬も独特に発達したりするのかなあ…と思ったりしました。
フィンランドでは、子どものころから慣れ親しんだ味なので、みんな普通に味が好き
納豆や生魚、生卵も、海外の人から見ると、「なんでこんなもん食っとるんだ!?」と思われるみたいです。でも、日本人で納豆好きはたくさんいますよね。それと同じで、フィンランド人も子供のころから当たり前のようにサルミアッキに囲まれて生活をしていたので、味が好きで食べているのです。
日本人がマズイと思うのは、日本に同じような味のお菓子がないから
世界一まずい飴って、日本人が言っていることみたいなので、世界的にはそこまでの低評価ではないようです。塩化アンモニウムを使ったお菓子は世界でもサルミアッキくらいしかありませんが、リコリスのお菓子は欧米ではかなり普通に見かけます。日本人は、このリコリスの味にもなじみが薄いので、ダブルの違和感を覚えるのです。
実際、知り合いのフランス人にサルミアッキを渡したら、「美味しい」と言って食べてました。
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以上、今回はフィンランド独特のお菓子「サルミアッキ」について紹介しました!それ以外にも、今後フィンランドの文化についてブログでどんどん紹介していきます。皆様からのフィンランドに関する疑問やご要望も随時受け付けておりますので、こちらからお問い合わせください。